【副所長インタビュー】ICUから大学院、そして在宅へ。「救う医療」と「支える看護」の架け橋になりたい。
副所長:宮本 瑞希
Profile
2018年看護師免許取得。ICUにて新生児から高齢者まで幅広い集中治療看護に従事し、COVID-19対応や新病棟の立ち上げ、教育担当を経験。その後、大学院にて精神保健看護学を専攻。精神科長期入院患者の退院支援・地域生活に関する質的研究に取り組む。インタビューを通じて当事者の語りに丁寧に耳を傾け、その人がどのように生きてきたかを尊重しながら研究を行う。臨床と研究の知見を融合させ、児童精神領域のケア発展を目指し、ショートケーキ訪問看護ステーション副所長に就任。
Introduction
今回、ショートケーキ訪問看護ステーションの副所長に就任する宮本を紹介します。日本赤十字社医療センターICUでの高度救命医療の経験と、日本赤十字看護大学大学院での精神保健看護学の研究という「臨床×アカデミック」の稀有なキャリアを持つ宮本。宮本の「命を救う現場」から「当事者の語りを丁寧に捉えた研究」、そして「児童精神領域への挑戦」というストーリーが、多くの方の心に響けば幸いです。
Q. これまでのキャリアと、訪問看護へ進んだきっかけを教えてください。
「命」だけでなく「その人らしい生活」に向き合いたかった。
これまでは、ICU(集中治療室)という、まさに「命の瀬戸際」にある現場で看護をしてきました。新生児からご高齢の方まで、ECMOなどの高度医療機器を扱う日々は、緊張感とともに大きなやりがいがありました。また、コロナ禍での病棟立ち上げなど、組織を一から作る経験もさせていただきました。
しかし急性期の現場で多くの患者様を看る中で、自然と 「看護とは何に向き合う仕事なのか」 を深く考えるようになりました。命が助かったそのあと、その人はどんな人生を歩んでいくのか。その問いが、自分の中で徐々に大きくなっていきました。
その答えを探るため大学院へ進学し、精神科病棟に長く入院されていた方々へのインタビュー研究を行いました。「退院すること」とは何か、「地域で生きる」とはどういうことか。当事者の切実な声に耳を傾ける中で、私は “地域で、その人らしく生きることを支える看護” に向き合いたいと感じるようになりました。それこそが今の自分に求められている使命だと確信し、訪問看護の世界へ飛び込みました。

Q. ショートケーキ訪問看護ステーションで挑戦したいことは?
まだ発展途上の「児童精神領域」で、新しいケアのモデルを作りたい。
特に力を入れたいのが、児童精神領域(子どものこころのケア)です。
ICUで小さなお子さんの看護に関わった経験と、大学院での精神保健の知識を掛け合わせることで、この分野に貢献できると考えています。
現在、地域における子どもの精神科ケアは、まだまだ受け皿もノウハウも不足しているのが現状です。だからこそ、訪問看護としてできる支援を丁寧に積み上げ、実践に根ざしたケアプログラムをつくりたいと思っています。
大切にしたいのは、教科書通りの支援ではなく、実際に地域で暮らす子どもたちやご家族の声に耳を傾けること。その語りを出発点にしながら、根拠に基づくケアをスタッフ全員で形にしていきたいと考えています。
Q. 副所長として、どのようなステーションを作っていきたいですか?
「学び」が「自信」に変わる。看護師自身も成長できる場所へ。
看護師が利用者様に質の高いケアを提供し続けるためには、看護師自身が安心して働け、迷ったときに立ち止まれる環境が欠かせません。
これまでのプリセプター経験や組織運営の経験を活かし、単に「業務をこなす」のではなく、「なぜそのケアが必要なのか」を言語化できるような教育体制を整えていきます。特に訪問看護未経験の方や、精神科領域に不安がある方でも、エビデンスに基づいた教育サポートがあれば、必ず自信を持って訪問できるようになります。
また、「研究」というと堅苦しく聞こえるかもしれませんが、私が大切にしているのは、日々の実践を丁寧に振り返り、次のケアにつなげる視点です。これは誰にでもできる看護であり、実践の質を確実に高めていく方法だと思っています。スタッフ一人ひとりの気づきを大切にし、全員でより良いステーションを作っていける、そんな風通しの良い組織を目指しています。

未来の仲間へのメッセージ
ショートケーキ訪問看護ステーションは、これから新しいフェーズに入ります。
急性期での身体管理スキルがある方、精神科での対話スキルがある方、あるいは「もっと利用者さんとじっくり関わりたい」と思っている方。その想いを、ぜひここで形にしてください。
私たちが目指すのは、「臨床と研究」「身体とこころ」をつなぎながら、利用者様にとって本当に意味のある支援を積み重ねていく、新しい訪問看護の形です。
一人では難しいことも、チームで向き合えば必ず前に進めます。
ともに悩み、考え、楽しみながら、地域で暮らす方々の「生きる」を丁寧に支えていきませんか?

この記事は、下記の方々にぜひお読みいただきたいと思って作成しました
- こんな看護師やセラピストの方:
- ICU/急性期出身者で児童思春期の精神科訪問看護にチャレンジを検討している方へ: 高度なスキルが無駄にならず、さらに深められます
- 精神科・訪問看護未経験者へ: 「教育体制・エビデンスに基づく指導」がショートケーキにはあります
- キャリアアップ志向層へ: 「プログラム開発」「組織づくり」を一緒に取り組めます
- 「ショートケーキ」の内情を知りたい方:
- ステーション名の可愛らしさに対し、宮本(ICU、大学院、プログラム開発)のように「プロフェッショナルな質の高さ」を持つスタッフが多く、内情を知っていただけるはずです
